■はじめに
私は40代後半から50代前半にかけて、転職で何度もつまずき、短期離職も経験しました。
ようやく今の職場に落ち着いていますが、正直ここまでの道のりは平坦ではありませんでした。
でも――
実は、「仕事」だけでなく、「投資」でも、やらかしていたんです。
それが、築47年・エレベーターなし5階の区分マンション投資でした。
今回は、「これはいける!」と信じて購入したその物件が、
8年経った今どうなっているのか。
そして、なぜこのような事態になったのか。
同じように人生で再起を目指している方のために、正直に書いていきたいと思います。
■購入当時は「勝ちパターン」に見えた
そのマンションは、築47年の小規模な区分マンションでした。
エレベーターはなく、5階建ての最上階。もちろんエレベーターはありません。
価格は620万円。
家賃は月65,000円で貸せる見込みがあり、
表面利回りは**12.5%**近くにもなります。
「おっ、これは高利回り物件だ!」と、私は内心ガッツポーズでした。
管理費等は月32,000円と少し高いものの、手取りで月3万円前後残る計算。
「何もしなくても月3万円の副収入があるなんて最高だ」と、期待を込めて購入したのです。
■想定外だった“現実”
8年経った今、こうして振り返ってみると、
あのときの自分は「利回りの罠」に引っかかっていたと痛感します。
まず、管理費の重さ。
月32,000円の管理費は、家賃の約半分に相当します。
収入の大半が持っていかれるため、実質利回りは大きく下がってしまいました。
次に、「エレベーターなしの5階」という致命的なデメリット。
見た目にはわかりづらいこの条件が、入居者募集時の最大の障壁になります。
若い単身者は一時的に住んでくれますが、長くは住んでくれない。
高齢者やファミリー層は最初から対象外。
退去が出るたびに「次は決まるのか…?」と、ヒヤヒヤしていました。
さらに地味ながら困ったのが、**入居後に発覚した「シャワーの水圧の弱さ」**です。
入居者から「水圧が弱くてシャワーが全然気持ちよくない」と連絡があり、
正直どう対処すればいいかわからず、管理会社に相談したものの
「築年数的に配管の問題もあり、改善は難しい」と言われてしまいました。
結局、そのまま弱い水圧で使ってもらう形になり、心苦しい気持ちを抱えたまま運用を続けています。
この経験からも、築古物件では“想像もしていなかった細かいトラブル”が起きるということを痛感しました。
しかも、自分が住んでいないからこそ実感しづらく、適切な判断が難しいという一面もあります。
■なぜ失敗したのか?
いま冷静に振り返ると、いくつもの落とし穴がありました。
- 利回りだけで判断してしまったこと
→ 実質利回りや修繕積立金の割合を見落としていた。 - “出口戦略”を考えていなかったこと
→ 将来的に売るとき、誰がこの物件を買ってくれるのか、全く考えていなかった。 - 築古物件のリスクを甘く見ていたこと
→ 管理費や修繕の負担、将来的な建て替えリスク、インフラの劣化など、想像が足りなかった。
特に、**「出口戦略を持たない投資はギャンブル」**というのは、今ならよくわかります。
■でも、学びはあった
この区分マンションの失敗から、私は多くのことを学びました。
- 「利回りが高い=良い物件」ではない
- 「住みたいと思える物件か」を想像する大切さ
- 「出口=売却できるか」を意識しておく重要性
- 「築古物件は水回りなど見えない部分にリスクがある」
投資とは、「現実を直視しながら判断する力」が試される場だと、身をもって理解しました。
正直、経済的には大きな利益は出ていません。
でも、月3万円でも8年間続いたことは、「経験料」だと考えるようにしています。
■読者のあなたへ
人生には、いろんな“失敗”があります。
それが仕事でも、投資でも、家庭でも。
でも、その失敗を「終わり」にするか「学び」にするかは、自分次第です。
私のこの不動産投資の失敗も、
「二度と同じことを繰り返さない」ための大きな教訓となりました。
✅あなたは、今どんな選択に迷っていますか?
その選択に、「出口」があるかどうか――
ぜひ一度、立ち止まって考えてみてください。
👉「転職でも失敗した私が、どうやって立て直したかはこちらの記事で詳しく書いています」
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